テーマ1、2で動きのベースとなる胸椎・仙骨・腸骨(骨盤)の動きを身につけていきました。
実際のバスケの動作では、股関節やモモ裏、臀部、内転筋などの動きも関与してくるため、テーマ3ではそれらの動きの向上を目指していきます。
テーマ3まで身につけることで、姿勢や重心の位置、筋肉や骨を使う順番(シークエンス)は一通りマスターとなります。
高重心クランチ

重心位置(前後左右)のバランスを整え、高重心を安定的に保つ。後方重心に加え、前方への推進力も獲得し、動き出しや反動をもらいやすくする。
■やり方
- 足をしっかり伸ばして仰向けに。
- 胸椎9番を意識して姿勢を作る。
- 多裂筋を引き下げ仙骨を屈曲、大腰筋を引き上げる。
- 腸骨筋で足を引き上げ、9番が耐えられなくなったらゆっくりと背中をフラットに保ち、足を上げながらみぞおち(9番の反対側)でクランチ。
- 終わったら歩行やジョグで感覚確認。
■ポイント
- 胸椎9番と多裂筋・大腰筋の意識を抜かない
- 足を上げたときに腰が反らないようにする
- 高い位置でお腹(大腰筋ライン)がキツくなればOK
- 反動ではなくコントロール重視
■回数
5回 × 1〜2セット(慣れたら10回)
■効果
- 高重心の安定化
- 前後左右の重心バランス改善
- 大腰筋・多裂筋の連動強化
- 仙骨〜腸骨〜股関節の動作連鎖の習得
- 動き出しや反動のスムーズ化
理想の状態:重心位置バランスが均等、
ダメな状態:背中抜ける、前もも(大腿直筋)が力む、足伸ばしている、丸まる支点が高すぎるor低すぎる
主な筋肉:多裂筋、腰方形筋、大腰筋、腸骨筋
歩きで見るポイント:腰部の脱力感、重心の高さをチェック、重心のバランス
マルチヒップバック(大腿二頭筋まで)

仙骨・腸骨・股関節を分離して使うことで、蹴り出しの加速力と正しい足の使い方を身につける。
■やり方
- 胸椎9番を意識して姿勢を作る。
- 大腰筋を引き落とし、多裂筋を引き上げて仙骨を伸展
- 腰方形筋を斜め方向に入れて腸骨を外旋。
- 腸骨筋を引き落とし(腸骨伸展)、腰方形筋を再び縦に引き上げる。
- その流れでお尻とハムストリングを使い、股関節と膝を伸展。
- 軸足のラインを意識して、遊脚側で動作を行う。
■ポイント
- 仙骨 → 腸骨 → 股関節の順番(シークエンス)を守る
- 腰方形筋は「外旋」と「引き上げ」で2回使う
- 軸足がぶれないように意識
- 骨盤は横ではなく縦に動くイメージ
■回数
10回 × 2セット(左右交互に)
■効果
- 蹴り出し時の加速力アップ
- 骨盤の縦方向の動きがスムーズに
- お尻とハムストリングが使える
- 軸の安定性が向上
- 歩行や走行時のブレ改善
理想の状態:仙骨伸展、腸骨外旋、腸骨伸展、股関節・膝関節の伸展外旋
ダメな状態:骨盤全体を回す
主な筋肉:大腰筋、多裂筋、腰方形筋、腸骨筋、臀筋、大腿二頭筋
歩きで見るポイント:股関節の外側に乗らなくなる(外ももに乗らない)、前ももに乗らなくなる、大腿骨が外旋する・母指球に抜ける
片足SQ(股関節最大伸展)

前もものロック(大腿四頭筋の硬さ)を外して、お尻・ハムストリングで股関節を最大伸展できるようにする。蹴り出し動作やニーイン改善にも効果的。
■やり方
- どこかに軽くつかまり、片足つま先立ちで立つ。
- お尻・ハムのストレッチ感を出しながら、多裂筋を引き上げ、腰方形筋外旋で締めて大腰筋を引き下げる
- 腸骨に乗り込みながら股関節伸展に持っていく。
- 仙骨 → 腸骨 → 股関節の順で動かす意識。
- 遊脚は床に軽く触れたまま行う。
■ポイント
- ヒップヒンジ(股関節折れ)が入っているかチェック
- 腰が反らないように注意
- 外旋で立ち上がる意識を持つ
- 腸骨筋で押し込み骨盤を最大限伸展する
- お尻とハムに「伸び感」が出ればOK
■回数
左右10回 × 2セット
■効果
- 前ももの張り・ロックを解消
- お尻・ハムストリングが優位に使える
- 股関節伸展力の向上
- 蹴り出し動作がスムーズに
- ニーイン(膝の内倒れ)改善
理想の状態:仙骨伸展、腸骨外旋、腸骨伸展、股関節・膝関節の伸展外旋
ダメな状態:骨盤全体を回す、筋膜張筋(外もも)力む、前ももに乗りにいく、四頭筋が強く股関節が最大伸展しない
主な筋肉:臀筋、大腿二頭筋
歩きで見るポイント:股関節の外側に乗らなくなる(外ももに乗らない)、前ももに乗らなくなる、大腿骨が外旋する・母指球に抜ける
腓腹筋カール

大腿二頭筋(モモ裏)から腓腹筋外側頭(ふくらはぎ外側)までをつなげ、股関節〜足先の連動を作る。
■やり方
- 9番を意識して仰向けで寝る。
- 腰方形筋を締めて外旋を作り、お尻〜ハム外側を収縮。
- そのまま「腓腹筋の外側」でカール。※モモ裏だけでカールするとエラー。
- 自重でOK。強い負荷は不要。
■ポイント
- 9番意識で外旋キープ
- 股関節伸展中にお尻〜ハムのつながりを抜かない
- 歩行時に母指球・内軸で立てていれば成功
■回数
左右10回 × 2セット
■効果
- 股関節〜ふくらはぎまでの連動強化
- 下半身の動きがスムーズに
- 踏み込み・蹴り出しの安定向上
- 外旋で母指球に乗れるようになり、自然と「蹴れる脚」を獲得。
- 下半身全体のつながりを整え、歩行や動作の安定性を高める。
理想の状態:腸骨外旋、腸骨伸展、股関節・膝関節の伸展外旋、膝関節の過度な伸展を抑える
ダメな状態:骨盤全体を回す、外旋が抜けて内旋する(半腱半膜腰筋を使う)※内側のハムストリング
主な筋肉:臀筋、大腿二頭筋、腓腹筋外側
歩きで見るポイント:股関節の外側に乗らなくなる(外ももに乗らない)、前ももに乗らなくなる、大腿骨が外旋する・母指球に抜ける、大腿二頭筋から腓腹筋外側に繋ぐ
ニーリングウォーリア

股関節の正しい外旋と内転のつながりを作り、筋膜張筋の過緊張(外もも張り)やニーインを防ぐ。
■やり方
- 股関節・膝を90°にして「9番意識」で姿勢を作る。
- 大腿方形筋を締め、大腿骨ごと外旋。
- そこから内転筋を自分の方向へ引き寄せる。
- 膝・体幹がぶれないようにキープ。
■ポイント
- 外旋を作ってから内転へつなげる
- 股関節から動かす意識で「内ももを引く」
- 軸がぶれない・地面をしっかり蹴れる姿勢を保つ
■回数
左右10回 × 2セット
■効果
- 外ももの張り改善(筋膜張筋の過緊張抑制)
- 膝の内倒れ(ニーイン)防止
- 股関節の安定性・地面の蹴り出し力向上
マルチF1(内転筋まで)

股関節の屈曲時に「内転筋を使える状態」をつくり、前ももではなくインナー(大腰筋・腸骨筋)で脚を引き上げる感覚を獲得。
■やり方
- 「9番姿勢」をつくる。
- 多裂筋を引き落とし、仙骨を軽く屈曲。
- 大腰筋を引き上げて腸骨を動かす。
- 腸骨筋をさらに引き上げて股関節を屈曲。
- 最後に内転筋の引き込みを加えて脚を上げる。
(チューブを足首に巻いてもOK)
■ポイント
- 前もも(大腿四頭筋)に力を入れない
- 「膝」ではなく「股関節」から上げる意識
- 大腰筋・腸骨筋→内転筋の連動を意識
- 膝下が力むのはNG
■回数
左右10回 × 2セット
■効果
- 股関節屈曲の可動域UP
- 内転筋の引き込み強化
- タメのないスムーズな脚運び
- 前ももの張り改善、推進力向上
クアトロフルウォーク・ジョグ

仙骨〜腸骨〜股関節〜ふくらはぎ〜母指球まで、全てのつながりを使って“全身で歩く・走る”感覚を養う。
■やり方
- テーマ1.2「仙骨/仙腸ウォーク・ジョグ」と同じ要領で行う。
- 仙骨 → 腸骨 → 股関節のシークエンス(順番)を崩さずに動く。
- 股関節からふくらはぎ外側、母指球で地面を抜けるまでを感じる。
- 反動を胸郭で受け取るように。
■ポイント
- 股関節から末端(母指球)まで“つながる感覚”を意識
- 前に蹴らず、真下に足を下ろす
- 仙骨・腸骨の連動を保つ
- 上体の反動が自然に出るとOK
■回数
感覚が得られるまで
■効果
- 全身の連動性UP
- 推進力・リズムの改善
- 前ももや膝への負担軽減
- 母指球で地面をとらえやすくなる